遮熱塗料にはどんな効果がある?
- 2022.06.17
- お役立ちコラム

紫外線や風雨に年中さらされている建物の外装には、塗料が使用されています。
外装塗料にはたくさんの種類があって、何を使用するかによって耐用年数も美観も変わってきます。ここでは屋根や外壁に使用される遮熱塗料の効果について、解説していきます。
遮熱塗料を使用する効果
遮熱塗料は、その名の通り、熱を遮断する効果があります。
屋根や外壁に遮熱塗料を使用した場合に得られる、具体的な効果を紹介します。
室内温度を低減できる
遮熱塗料を外装に塗布すると、太陽光を反射させ建物に浸透させにくくする効果を得ることができます。完璧に熱の吸収を防ぐことはできませんが、建物自体の温度を低くできることから、室内温度も低減させます。特に猛暑が長く続く夏場には、大きな効果を発揮します。
電気代を削減できる
室内温度を下げることができれば、夏場の冷房費の節約につながります。
猛暑に遮熱塗料によって下げられる温度は2~3℃程度で、場所や環境によっても異なりますが、削減できる電気使用量は5~40%という結果が出ています。
耐用年数が長い
一般的な塗料と比較すると、遮熱塗料は耐用年数が15~20年と長く設定されています。
その分単価は高めに設定されていますが、初期費用が多少高くなってもメンテナンスの回数を減らすことが可能になるため、長い目でみるとお得になるケースが多いです。
屋根や外壁の寿命が延びる
屋根や外壁の劣化の原因には、紫外線の影響も含まれています。
さらに素材の表面温度を上げることは、膨張や塗膜のひび割れにもつながります。
遮熱塗料を使用すれば、メンテナンスの回数を減らせるだけではなく、それ自体の寿命を延ばすことにもつながります。
遮熱塗料の選び方
多くのメリットを持つ遮熱塗料ですが、現在遮熱塗料を製造・販売しているメーカーは複数あって、性能や効果は異なります。
商品によっては価格がかなり高く設定されているものもあって、一般的なシリコン塗料と比較すると、2倍を大きく超えてしまう場合もあります。さらに、遮熱塗料には塗膜が汚れてしまうと、本来持つ効果を発揮できなくなるデメリットもあり、商品によっても耐用年数が異なります。
また、メーカーによっても選択できるカラーも異なりますので、それぞれが持つ効果や性能をきちんと確認したうえで、使用すべき塗料を選びましょう。
耐用性を確認しよう
遮熱塗料の耐用年数は15~20年であることは先に紹介しましたが、これは建物が建てられている環境だけではなく、商品の性能によっても異なります。
塗料の機能には、素材の保護とそれを塗った建物の維持が求められますが、同じ環境下でどのくらい綺麗な状態を維持できるかがポイントになります。
したがって、遮熱塗料を選ぶときには、値段だけではなく耐用性をきちんと確認しましょう。
性能の違いを見極めよう
遮熱塗料の性能を比較するポイントには、「高放射」「低熱伝導」「高日射反射」の3つの要素があります。
この中で最も大切なのが「高日射反射」です。
高日射反射を中心に各商品の数値を確認して、性能に優れたものを選択しましょう。
色によっても性能は変わる
同じ商品でも、塗料の色によって性能は異なります。
白色に近い方が日射反射率に優れていて、黒色に近づくほど数値が低くなります。
商品によって日射反射率は異なりますので、色と性能と価格のバランスを考えた選択を行いましょう。
遮熱塗料の利用をおすすめするケース
遮熱塗料を屋根や外壁に使用すれば、室内の温度を下げることができます。
以下のような環境に置かれている場合は、積極的な利用をおすすめします。
2階にリビングがある
家の2階にリビングがあると、家族で2階にいる時間が長くなります。
高い位置にあるほど太陽光の影響を受けやすくなりますので、遮熱塗料の使用をおすすめします。
3階建てなどの背が高い住宅
こちらも高い建物ほど室内温度が高くなりますので、遮熱塗料の効果を得やすくなります。
濃い色の外壁を選択する場合
濃い屋根や外壁ほど熱を吸収しやすくなりますので、薄い色を選択することも一つの手段ですが、遮熱塗料を使用することにより建物の温度を下げることを可能にします。
広い範囲に渡って吹き抜けがある
吹き抜けがあると屋根からの熱が伝わりやすくなるため、屋根だけにでも遮熱塗料を使用することをおすすめします。
金属素材をサイディングにしているお宅
トタンの外壁については、現代は少なくなっていますが、金属製のサイディングの住宅はたくさんあります。
金属は熱伝導率が非常に高く、室内に熱がこもりやすくなりますので、金属面が多い住宅は、積極的な遮熱塗料の使用をおすすめします。
まとめ
建物に遮熱塗料を使用することにより、夏場の室内の温度を下げることができ、電気代を節約できる大きな効果を得ることができます。
特に板金外装を使用していたり2階にリビングがあったり、太陽光により室内温度が上がりやすい環境に置かれている住宅の場合、より高い省エネ効果が発揮されることになります。
高齢者がお住いの場合、熱中症の予防などにもつながりますので、遮熱塗料を積極的に選択することをおすすめします。
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